どーなってるの?
講師の頭の中blog
日光写真
2023/03/19

こんにちは、宮川です。
みなさんは日光写真というものをご存じでしょうか?
子どもの頃、「小学○年生」という学習雑誌を買ってもらっていました。
これが1ヶ月の中で一番の楽しみだったかもしれません。
子ども向けの漫画や読み物が満載の雑誌ですが、一番の楽しみはなんといっても「付録」です。
「10大ふろく!」なんて書いてあって、ちょっとしたおもちゃや、
工作キットなんかが毎月たくさん入っていました。
その付録の中で、日光写真というものがありました。
真っ白な紙片を専用の袋に入れて、半日ほど日光に当てるとあら不思議、
茶色っぽいというか黒っぽい色で、いろんな絵が浮かび上がってくるんです。
つまり、光を当てると変色する無色透明のインクでイラストが描いてあるわけです。
これが当時付録にちょくちょく入っていた日光写真というものでした。
この日光写真、初めて見たときこそ感動しましたが、
そこはひねくれた子どもでしたから、すぐにタネが分かってしまいます。
届いた時点で真っ白な紙片を光にかざすと、インクの反射でどんな絵が描いてあるのかが丸分かりです。
でも一応半日ほど光に当てるのですが、「ほらやっぱり」と確認するだけの作業。
正直、僕の中ではこの付録は「ハズレ」の分類になっていました。
されに、「これのどこが写真やねん!」などとずっと思っていました。
ところが、後になってカメラの原理を理解すると、まさにこれが写真であると分かります。
今でこそデジタルになってしまいましたが、昔はカメラといえばフイルムを使用するものでした。
そしてそのフイルムカメラでは、凸レンズに入ってきた光でフイルム上に実像をつくります。
フイルムには感光性(=光に反応して変色する)のある物質が塗ってあり、
そこが変色することで濃淡ができます。光の濃淡、それがまさに写真になるわけです。
この写真の原理を知ったときに、なるほど、確かに日光「写真」だと納得できました。
今から考えると、学習雑誌というものはよくできているなと思います。
付録1つをとっても、様々な事を経験したり知識を得たりすることができます。
使っているときはただ遊んでいるだけのつもりでも、
後になると色々な知識が経験とつながって、「面白い」と感じることがたくさんありました。
経験があるだけで、知識は飛躍的に定着します。
そんな経験を子どもの頃にたくさんできた1つの要因に、この学習雑誌があった事は間違いありません。
子どもの頃、毎月学習雑誌を買ってくれていた両親に感謝です。