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講師の頭の中blog
溝を掘れ!
2022/09/03

こんにちは、宮川です。
小学生の頃、林間学校がありました。
1泊はバンガローに泊まり、もう1泊はテントを張ってキャンプをします。
小学生にとって2泊3日のお泊まりなんて、それはもうワクワクしっぱなしです。
今の時代、キャンプというのはなかなかお金のかかるレジャーと言えるかもしれません。
実際キャンプ場に行くと、高そうなテントをはじめ、様々なアウトドアグッズがずらりと並びます。
現代のテントは、それはもう驚くほど軽量で設置も簡単です。
しかし、僕が小学校の林間学校で使用したテントは、そんな高級品ではなく、
まさに「ザ・昭和!」という感じの超レトロな三角テントでした。
柱となるのは、まっすぐなポール2本だけ。
この2本のポールとテントの布地、あとは何本かのロープだけでテントを安定させるわけですが、
小学生5人だけでこれを完成するのは至難の業でした。
たぶん1時間くらいかかったように思いますが、それでもなんとかテントを張ることができました。
「完成だ~」
とはしゃいでいると、引率の先生がスコップを配り、
「これでテントのまわりに溝を掘れ」
と言います。理由を聞くと、雨が降ったときに溝が無いと
テント周りがジャブジャブになって浸水してしまうからということでした。
空を見ると良い感じに晴れているわけで、そんな必要ないだろうとも思いましたが、
そこまでやって完成だと言われたら、掘らないわけにはいけません。
雨が降ったことをイメージし、こっちが高いから雨はこっちに流れて…なんて考えながら溝を掘りました。
結構面倒で時間がかかったように記憶しています。
で、テントの中で一晩過ごすわけですが、山の天気って不思議ですね。
夕方まで降るわけがないと思っていたのに、夜になったらガッツリ降ってきました。
そこで「ちゃんと掘っておいて良かった~」と感じたことを覚えています。
翌朝、溝の掘り方が甘かった班なんかはテント内に水が入ってきて、
それはもう大変だったそうです。
さて、テントの周りに溝を掘る…っていうのは、わりかし面倒な作業です。
にもかかわらず、その作業をきちんとやれたのは「理由」があったから。
「目的意識」と言い換えても良いかもしれません。
理由が分かっていれば、同じ作業でも丁寧に行うことができます。
勉強でも全く同じで、ただ丸暗記するのではなく「なぜ?」と考えると効率が良くなります。