どーなってるの?
講師の頭の中blog
すごいぞ、ヤギ
2022/07/31

こんにちは、宮川です。
先日、家族でお出かけしたときのこと。
立ち寄ったお店の軒先にヤギがいました。
売店でエサを売っていたので、早速購入します。
娘は動物にエサをあげるのが大好きなので大喜びです。
エサ代の100円をお支払いして、エサを受け取ります。
受け取った紙コップの中には、乾燥したトウモロコシがたくさん入っていました。
「手のひらの上に乗せてあげてください」
と言われたのですが、実際に手のひらの上に乗せて手を近づけると、
長い舌を出したヤギにベロベロなめられてしまいます。
娘もさすがにそれは怖かったみたいで、そこからは一粒ずつ足下に投げる形に変更し、
そうやって娘はエサやりを楽しんでいました。
エサが終わりに近づいた頃、最後のエサを取ろうとしたところ、
一瞬のスキを突いて、ヤギが『獲物』を奪い取ります。
その『獲物』とは、エサが入っていた「紙コップ」でした。
そして紙コップを地面にガリガリとこすりつけ、ある程度柔らかくしたところで
バリバリッ
と紙コップを食べてしまいました。
そう、ヤギは紙を食べるんでした。
紙の主成分はセルロースという物質。
これは「β-グルコース」という「ブドウ糖」が結びついてできたもの。
ちなみに我々が普段食べているごはんの主成分であるデンプンは、
「α-グルコース」という「ブドウ糖」が結びついてできたものです。
微妙な違いはあれど、どちらもほとんど同じ分子構造をしています。
「紙(=セルロース)」も「ごはん(=デンプン)」も分子構造については
「ほとんど同じ」ではあるのですが、我々人間はセルロースを消化するための「酵素」を持っていないため、
紙を食べても全く栄養にはなりません、
一方、ヤギの体内には、セルロースを分解することができる微生物が住んでおり、
その微生物の働きにより、ヤギは紙を食べて栄養にすることができます。
すごいなぁ、ヤギ。紙が栄養になるなんて、本屋に行ったらパラダイスです。
…で、家に帰ってから調べてみたら、昔の和紙のようなものであれば良いが、
現在の紙は色々な薬品とかが使われているので、食べさせるのはあまり良くないということでした。
それなのに喰うのか、ヤギ。
それはそれですごいぞ、ヤギ。